出土した三角縁神獣鏡は、極めて良好な状態で、過去最多の33枚の姿を現した。
古墳時代前期(3世紀後半〜4世紀)の古墳と推定され、古墳の規模は現状で全長132mの前方後円墳で、当初の姿を良好にとどめている。
後円部で長大な竪穴式石室の存在が明らかとなり、副葬品も三角縁神獣鏡を中心に多数出土した。
竪穴式石室は、全長約8.3mの長大な規模で、川原石と板石を用いた合掌式の特殊な石室であった。石室中央には長さ6m、直径1m以上のクワの巨木をくり抜いた木棺を使用、現在は木棺は腐り粘土の棺台が残る。
黒塚古墳の発見は、3世紀から4世紀にかけての貴重な資料的価値をもち、邪馬台国畿内説や古代国家成立の過程を解明するための資料といえる。 |
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▽データ |
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所在地 |
天理市柳本町 |
形式 |
前方後円墳 |
築造 |
3世紀後半〜4世紀 |
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