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蘇我馬子が飛鳥に建立した我が国最古の本格的寺院である法興寺を前身とする。平城京遷都に伴い現在地に移され、元興寺の寺号で伽藍が建立された。東大寺や興福寺と並んで寺勢を誇ったが、次第に衰退。 現在は中院町の極楽坊と称された元興寺と芝新屋町の元興寺(塔跡)とに分かれる。極楽坊の本尊は奈良時代の高僧・智光が感得したという浄土変相図。原本は消失したが、大型板絵本、厨子入絹本(いずれも重文)などが伝わっており、智光曼荼羅と呼ばれ浄土三大曼荼羅のひとつに数えられる。本堂(曼荼羅堂、国宝)の瓦は行基葺という瓦を葺き重ねる方法で葺かれており、一部飛鳥時代の瓦も使われている。 禅室は国宝、東門は重文。収蔵庫に安置されている五重小塔(国宝)は天平時代に造られたという元興寺五重塔の模型といわれ、当時の建築を知る貴重な資料。収蔵庫にはこの他、千体仏などの庶民信仰資料が展示公開されている。 芝新屋町の元興寺には国史跡の塔跡が残るのみ。本尊の十一面観音立像(重文)と一木造薬師如来立像(国宝)は奈良国立博物館に寄託されている。 |
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▽データ |
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▼元興寺−極楽坊 (奈良市中院町) |
所在地 |
奈良市中院町11 |
宗派 |
真言律宗 |
本尊 |
智光曼荼羅図 |
札所 |
西国薬師霊場5番 |
拝観料 |
大人400円 中・高300円 小100円 |
TEL |
0742-23-1377 |
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▼元興寺 (奈良市芝新屋町) |
所在地 |
奈良市芝新屋町12 |
宗派 |
華厳宗 |
本尊 |
十一面観音 |
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●参考文献/駒敏郎監修『ひとり歩きの奈良』、網干善教監修『奈良まほろばソムリエ検定』、朝廣佳子編集『yomiっこ2006年6月号』
●初書/2007-07-27-SH |
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