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丘陵南斜面を大きく削平した造られた直径約14m、二段築成の円墳。墳丘は版築工法で造られ、中央に二上山の凝灰岩を使った横口式石棺を置く。この地区の「北浦」という地名が転じて「キトラ」と呼ぶようになったという。
石槨内は漆喰で覆った後、壁画が描かれている。
天井には天文図、四方に玄武、青龍、朱雀、白虎の四神図が、さらに獣頭人身像が確認され、四面に3体ずつの十二支像が描かれている。壁画は劣化が著しく、剥ぎ取り保存処置が行われている。
発掘調査により、木棺内部は朱色に塗られていたこと、人骨と歯の鑑定により、熟年以上の男性1人が埋葬されていたこと、高松塚古墳とは壁画の描法に違いがあることなどがわかった。 |
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▽データ |
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所在地 |
高市郡明日香村阿部山 |
形式 |
二段築成 円墳 |
築造 |
7世紀末〜8世紀初め |
被葬者 |
阿部御主人説、刑部皇子説など |
備考 |
石槨の実物大模型や太刀片は明日香村埋蔵文化財展示室で展示されている |
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●参考文献/奈良文化財研究所飛鳥藤原宮跡発掘調査部編集『キトラ古墳』、河上邦彦著『大和の終末期古墳』、河上邦彦著『飛鳥発掘物語』、網干善教著『古都・飛鳥の発掘』、明日香村教育委員会文化財課編集『飛鳥の古墳』、奈良県高等学校教科等研究会歴史部会編『飛鳥散歩24コース』、網干善教監修『奈良まほろばソムリエ検定』 ●初書/2007-09-04-IT |
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